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短編3つ

タナッセ愛情後のSSS。
【愛し合う二人の悪癖】バカップル
【三度目は・・・】ヴァイルとおしゃべり
【それならば・・・】愛情B後、元陛下について

注)レハト喋ります。









【愛し合う二人の悪癖】(タナッセ視線)

「あ」

鈴を落とした様な声のすぐ後に、まるで子どもの様な軽やかな足音が聞こえ、私は慌てて持っていた書物を護衛に預ける。
護衛は慣れたように書を受け取ると一歩下がった。

振り向き、両手を広げきる前に、胸にソレは飛び込んでくる。

「お前・・・土豚の様に突進してくるなと何度言えば分かるのだ!」

胸の中で、不安定に動くソレが危なっかしく、つい包む様に腕を回す。

声を荒げて叱ったと言うのに、耳に入っていないのかと思うほど楽しげな笑みを浮かべるのは、自分の婚約者だ。

「貴様はいい加減、その癖をどうにかしろ、転びでもしたらどうする、体調は大事ないのか?」

首を小さく何度も縦に振る彼女に安堵の息を漏らす。
私を見かける度に、走り寄り、止まりもせずに胸へと飛び込むのはいい加減にしてほしい。
書をばら蒔いた事もある。振り向くのが遅く、腕へと身体をぶつけた事もあると言うのに。

本当に目が離せなく、危なっかしい、手のかかる婚約者だと、ため息を付く己の口角は、自然と上がっていた。



[補足]
最初はふざけて突進したレハト、けれど、次から突進する気はなく走り寄ると、わざわざ両手を広げてくれるタナッセが嬉しくて、突進を止めないレハト。叱るけど、抱きしめてくれるからきっと照れ隠しだと思ってるレハト。

突進されて、次も突進されると思い、危ないからと両手を広げたタナッセ、本人は突進の許可のつもり皆無。やはり危なっかしいので守るようにレハトの身体を支えるが、抱きしめている自覚皆無。危ないから止めて欲しいと叱る。でもレハトは聞かなくて困ってる。

結論。ただのバカップル。

【三度目は・・・】(レハト視線)

城の一室で、ヴァイルと共にお茶を飲む。
成人して、別々の性を選んだとしても、仲の良さは変わらない。
その事実はただ、私の心を温めてくれる。

「とうとうタナッセとレハトが結婚かあ・・・色々あったね」

若草色の髪を後ろで軽く束ねたヴァイルは器に盛られた果物にフォークを突き刺す。

「色々・・・」

ヴァイルの口に運ばれる色鮮やかな果物を呆けた顔で眺めながら、反芻する様に呟いた。
色々とはどういう意味だろうか。

嘘の婚約→儀式で死にかける
本当に婚約→分化で死にかける
結婚→・・・・・・・・・?

一つの結論に達し、自然と眉間に皺が寄るのが分かる。

「三度目の正直的な感じで死ぬの?」

「何の話?」





【それならば・・・】(愛情B後、レハト視線)

タナッセと中庭を散歩した後に、城に戻るため、廊下へと足を運ぶ、ふと、前方から多数の足音が聞こえ、視線を向けると、前王であり、横にいる彼の母でもあるリリアノが去年よりも少ないお供を連れて歩いていた。

「リリアノっ!」

あまり出くわす事のない相手に嬉しくなりつい声を掛けてしまった。
リリアノが私の声に気付き足を止める。

「お主か、何だ?中庭で逢瀬でもしておったのか?」

少し悪戯な笑みを浮かべるリリアノに走り寄り、照れながらも頷く。

「リリアノはまだお仕事?」

そう尋ねると、横に並び付いた彼から肘で小突かれた。

「お前な、もう身分の無い子どもではないのだぞ?少しは呼び方に気を配ったらどうだ、未だに陛下の事も名前呼びしているそうだな」

難しい顔で説教をする彼に顔を顰める。
なるべくひと目のある場では形式的にヴァイルの事を陛下と呼んでいるが、未だに慣れはしない。
ヴァイルは陛下と呼べばいいにして、今更リリアノを何と呼んだら良いのだろう。
下を向き、考え込んだ私にリリアノは笑って、隠居する身ゆえ、我は構わぬと言ってくれるが、彼が甘やかさないで下さいと呆れた様な顔をした。

もう継承を終えたリリアノを陛下と呼ぶ訳にはいかない、かと言って、様付けも忘れてしまいそうだ。ヴァイルとユリリエは叔母と呼ぶが、私からしたら叔母ではない。
・・・・・・ああ、そうか、それならば。

「お義母様っ!」

一番しっくり来るであろう呼び方を思いつき、呼びながら顔を上げると、リリアノは何故だかとても笑顔になり、彼は下を向いて手で顔を覆ってしまった。
駄目かと首を傾げる私を見て、リリアノは声を上げて笑った。

「いや、適切だな、そう思うであろう?タナッセ」

リリアノ・・・お義母様がタナッセに話を振ると、タナッセは顔を覆ったまままごまごと言葉にならない事を言っている。何か不満だったのだろうか?
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